こんにちは、ぷららです。
ぶっちゃけ、ピッチャーをやっていて一番楽しい瞬間のひとつって、打者のタイミングを完全に外したときじゃないですかね。球速で勝負するのもいいけど、「間」で相手を崩すのがソフトボールの醍醐味だと私は思っています。そのための武器として、今回はイーファスピッチを紹介します。
練習中にイーファスを試したとき、最初は「こんな山なりボール打たれるんじゃないか」と半信半疑だったんです。でも実際に投げてみたら、普段速いボールを見ている打者があっけなくタイミングを崩してくれて、あの感覚は今でも忘れられません。使い方さえ間違えなければ、かなり強力な武器になります。
イーファスピッチとは何か?
イーファスピッチとは、非常に高い放物線を描いて落ちてくる超スローボールのことです。英語では「Eephus pitch」と書き、ヘブライ語で「無」を意味する「efes」が語源とも言われています。
野球では高くアーチを描いて落ちてくる超緩球として使われますが、ソフトボールでも同様のコンセプトで使えます。通常のソフトボールの投球速度が時速60〜80km程度とすると、イーファスは時速30〜40km程度まで落とすケースもあります。打者の目線では約2倍近い時間をかけてボールが来ることになるので、タイミングを外す効果は絶大です。
変化球の種類についてもっと詳しく知りたい方は変化球一覧もチェックしてみてください。
イーファスピッチの投げ方ステップ
それでは実際の投げ方を解説していきます。
ステップ1:グリップ
グリップは通常のストレートと同じか、やや浅めに握るのが基本です。深く握りすぎると指のコントロールがしにくくなります。人差し指・中指・薬指の3本でボールを支え、親指と小指は軽く添えるイメージですね。
力を入れすぎないのがポイントです。ゆるいボールを投げようとするほど、逆に力が入ってしまいがちなんですよ。「卵を持つように」という表現がよく使われますが、まさにそんな感覚が大事です。
ステップ2:リリースポイント
ウィンドミルの場合、通常のリリースポイントよりも少し早め(高め)でリリースするのがコツです。リリース直前に手首のスナップを通常よりも弱めにして、ボールをふわっと押し出すイメージで投げます。
リリースの瞬間に指先でボールを「乗せる」ような感覚を意識すると、高い弧を描くボールになりやすいです。スナップをまったく使わないと逆にコントロールが難しくなるので、7〜8割抑えた程度のスナップを使うといいですよ。
ステップ3:軌道のイメージ
目標は「ホームプレートの3〜5m上空を通過する放物線」を描くボールです。ピッチャープレートからホームまでの距離は約13.11m(女子・一般)なので、最高点が投球後半分程度の場所に来るような弧を意識します。
最初は過度に力を抜きすぎてボールが手前でバウンドしたり、逆に普通の球速になってしまったりします。練習では捕手にフィードバックをもらいながら、弧の高さとスピードを調整していくのがマジで変わる練習法です。
投法のフォームについては2ステップ投法の記事も参考にしてみてください。
イーファスの効果的な使いどころ
イーファスは投げればいいというものではありません。使うべきタイミングを間違えると簡単にホームランにされます。これ結構大事で、「いつ使うか」がこの球の真価を決めます。
カウント別の使い方
最も効果的なのは「追い込んだカウント(0-2、1-2)」です。打者が「来る」と身構えているところへの裏をかけます。また「初球(0-0)」で使うのも有効なんです。打者は初球からそんなスローボールが来るとは思っていないため、完全に虚をつけます。
逆に「ボールカウントが込んでいるとき(3-1、3-2)」は危険です。ボールになるとフォアボールになってしまうし、打者はじっくり狙えるので痛打される可能性が上がります。
打者のタイプ別の使い方
特に効果的なのは「速いボールに慣れているパワーヒッター」です。引っ張り系のバッターは速いボールをタイミングよく捉えることに長けているので、極端に遅いボールは苦手な傾向があります。逆にスプレーヒッターや技巧派バッターにはタイミングを合わせてくる選手もいるので注意が必要ですよ。
また、「前の打席でストレートで三振を取った打者」に対しても効果的です。速い球を意識している打者の心理をうまく利用できます。
イーファスのリスクと注意点
魅力的な武器ですが、リスクも把握しておく必要があります。
- コントロールが難しく、ボールゾーンに外れやすい
- ランナーが出ているとき(特に3塁)は使いにくい
- 1試合に2〜3球程度が限界。使いすぎると慣れられる
- 打たれたとき、ボールが遅いため長打になりやすい
- 捕手がワンバウンドを止める準備が必要
特に「使いすぎ厳禁」は強調しておきたいです。1試合の序盤でイーファスを2球投げたら、それ以降は相手打者全員が意識してしまいます。奇襲球として温存して、ここぞという場面に使う球なんです。
よくある質問(FAQ)
Q. イーファスはソフトボールのルール上問題ありませんか?
A. 基本的には問題ありません。ただし、ソフトボールには投球の弧に関して「ホームプレートに届く前にバウンドしてはいけない」などのルールがあります。ボールが手前でワンバウンドするような球は反則投球になる可能性があるので注意が必要です。反則投球については反則投球の種類も確認しておくといいです。
Q. イーファスを練習で身につけるにはどれくらいかかりますか?
A. 基本的な「山なりボールを投げる」感覚自体はすぐに習得できます。ただし試合で使えるレベル、つまりストライクゾーンに安定して入れられるようになるには、20〜30球程度の反復練習が目安です。捕手と二人で弧の高さとスピードのフィードバックをもらいながら練習すると効率よく習得できますよ。
Q. ウィンドミルとスリングショット、どちらでもイーファスは投げられますか?
A. どちらでも投げられます。ウィンドミルの場合はリリースポイントを少し早めにするのがポイント。スリングショット(振り子投法)の場合は腕のスウィングスピードを通常より抑えるのがコツです。どちらの投法でもリリース時のスナップを弱めるのは共通の調整点です。
まとめ
イーファスピッチのポイントをまとめます。
- イーファスは時速30〜40km程度の超スローボールで、打者のタイミングを外す変化球
- グリップは浅め、リリースポイントは早め、手首スナップは7〜8割抑えてボールを「乗せる」感覚で投げる
- 最も効果的なカウントは追い込んだとき(0-2、1-2)と初球(0-0)
- 速球に慣れたパワーヒッターに特に有効で、スプレーヒッターには注意が必要
- 1試合2〜3球が限界で、使いすぎると慣れられてしまう
- ランナー3塁など点差が影響しやすい場面での使用は避けるのが無難
イーファスは「ここぞ」の場面で使えば打者の虚をつく強力な武器になります。練習で感覚を磨いて、試合の大事な場面で自信を持って使えるようにしていきましょう!

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