【誰でも上達】ソフトボールのツーステップ投法のコツをご紹介

ピッチング

この記事ではソフトボールのツーステップ投法のメリットやコツを解説します。

「ツーステップ投法をやってみたいけど、実際効果的なの?」

「ツーステップ投法を習得してみたい」

そんな方はぜひ記事を読んでいってください。

ツーステップ投法とは

ソフトボールのツーステップ投法とは、スキップのように1回ジャンプをして1歩進んだ状態からウインドミルの投球を行う投げ方です。2012年までは禁止されていましたが、解禁後は多くの投手がツーステップ投法になっています。特に男子選手では必須のスキルとなっており、女子でも海外の選手はツーステップが増えてきています。

まずはツーステップ投法のイメージを深めていただくために、以下の動画をご覧ください。

こちらは男子のトップレベルの投手の投球フォームですが、右足で踏み切って一度ジャンプして、着地と同時に投球動作を行っていることがわかります。

次にこのツーステップ投法のメリットとデメリットを解説します。

ツーステップ投法のメリット

ルールの解禁と同時に多くの投手が採用してたツーステップ投法。その背景にはツーステップ投法の大きなメリットが2つあります。

バッターまでの距離が近づく

ソフトボールはホームベースからプレートまでの距離が女子は13.11メートル、男子が14.02メートルと決まっています。しかしツーステップ投法ではジャンプを挟むことでその距離を1メートル以上縮めることができます。この1メートルという距離は、かなり大きな差です。

以下は男子の世界最高レベルである130km/hという球速を野球の体感速度に変換したものです。14.02メートルから投げた場合と、13.02メートルから投げた場合、それと参考として日本人最速の大谷翔平投手を比較しています。

距離球速ホームベースまでの時間体感球速
14.02m130km/h0.388s171km/h
13.02m130km/h0.361s184km/h
18.44m165km/h0.402s165km/h

14.02メートルでも十分に早いですが、ステップを挟むことで体感球速は10km/h以上上がります。1メートル以上近づいて投げることの恐ろしさを理解いただけましたでしょうか。

球速が上がる

ツーステップ投法では距離が近づいて速く感じるだけではなく、実際に球速も上がることが多いです。その理由は大きく2つあります。

1つ目は一歩分の助走をつけることができるから。遠投をするときって、助走をつけますよね。その場で振りかぶって投げるよりも、少しステップを踏んで投げたほうが遠くまで強い球を投げることができます。それと同じでツーステップ投法ではステップを踏んだ分、勢いをつけてボールを投げることができます。

2つ目は体重を前に乗せやすいから。ボールを投げるときは体重が前に乗って、投げ終わりに後ろ足が前に出るような形だと球速が出やすいです。ツーステップ投法だと前に進む慣性が働くので、自然と重心が前方向に移動しやすくなります。

ツーステップ投法のデメリット

スピード面では圧倒的に有利なツーステップ投法ですが、安定感という面ではデメリットも存在します。これからツーステップ投法に挑戦するという方は、ぜひデメリットも意識してください。

下半身が安定しない

ツーステップ投法を行うためには強い下半身が必要です。それはジャンプして着地をする際に強く踏ん張る必要があるためです。

ツーステップ投法において前足はジャンプして着地する役割と、後ろ足を引き付けるために踏ん張る役割が必要になります。その両方ができていないと、上体がぶれたり後ろ足の引き付けが遅くなったりしてしまい、コントロールが乱れる原因になってしまいます。ツーステップ投法を身に着けるためには、投球動作でぐらつかない強靭な足腰が必要になります。

腰が開きやすい

ツーステップ投法では空中で一度体を横に向けて、着地してから再度体を回転させてボールに勢いをつけます。この動作をうまくできないと、体が開いた状態で投球することになってしまいます。特に空中でおへそを3塁側(左投手なら1塁側)に向ける意識は重要です。投げた時にボールが横にそれてしまう場合は、体が開いてしまっている可能性が高いです。キャッチャーに腰の開きを見てもらって、修正をしてみましょう。

グラウンドコンディションの影響が大きい

実戦でツーステップ投法を行うと、グラウンドコンディションに大きく影響を受けてしまうことがあります。大きくは相手のピッチャーの影響と、グラウンドの柔らかさの影響です。

相手のピッチャーもツーステップ投法の場合は、前足と後ろ足の着地の際に穴ができています。特に後ろ足の穴が深くできるピッチャーと対戦するときは要注意です。その穴の影響で自分の後ろ足の着地地点が変わってしまうことがあります。気になる場合は何度も穴を土で埋めて、足場をしっかり作ってから投球するようにしましょう。

また地面がぬかるんでいる場合や、土が柔らかい場合は前足がスリップすることがあります。この場合はステップの幅を小さくして、重心をできるだけ前にかけるように意識します。

このようにグラウンドの状態によってさまざまな対処をしなくてはならないことが、ツーステップ投法のデメリットのひとつです。

ツーステップ投法の練習方法

上記のメリットとデメリットを読んで、ツーステップ投法を身に着けたいと思った方向けに、誰でもツーステップ投法を身に着けることができる練習方法をお伝えします。実際に私はもともとワンステップで投げていたのですが、この練習法でツーステップに変えてコントロールも安定させることができました。

セットポジション投球

ツーステップ投法の練習の前に、基本的な腕の動かし方や腰の使い方、ブラッシングのやり方などをマスターしている必要があります。その確認になるのが、セットポジション投球です。練習や試合前のアップで取り入れている投手も多くいます。手順は以下の通りです。

①体をキャッチボール相手に対して横向きにして立ち、両足を肩幅より少し広めに開く

②前足を上げながら、ボールを持った手の旋回を始める

③前足の着地に合わせて腕を振りおりして、相手に向かって投げる

このとき腰の開きを抑えることを意識してください。ツーステップで投げる際には腰が開きやすくなるので、セットポジションでの投球練習で正しい形を体にしみこませます。

シャドーピッチング

ボールの代わりにタオルを持ってピッチング練習をします。この際意識するのは下半身の動きです。ピッチング動作を行った際に、地面に足が通った線が出来上がると思います。この線が毎回同じになるように意識します。最初は後ろ足を付く場所が変わってしまったり、足の引き付け方が変わってしまったりします。ツーステップ投法でも下半身が同じ動きをできるように練習します。

下半身だけ全力で投げ込み

意識をすべて下半身に集中して投げ込みを行います。腕にはほとんど力を入れなくて大丈夫です。ただ下半身は素早く動かします。

この練習では実際にボールを持った状態での下半身の使い方を身につけます。下半身が正しく使えていると、ボールも基本的にはまっすぐ飛ぶはずです。ボールが左右にぶれてしまったら、フォームが崩れてしまったということになるので原因を考えて修正します。

この練習でうまくボールを投げられるようになると、かなりツーステップ投法の習得に近づいた状態です。

マウンドから少しずつ距離を離して投げ込み

最初はマウンドからキャッチャーに向かって投げ込みます。ある程度安定してきたら少しずつ距離を伸ばしていきます。この目的はフォームのずれを明確にするためです。マウンドから距離を取ればそれだけ、小さいフォームのずれでもボールが大きくそれるようになります。そのため正しいフォームで投げないと、なかなかキャッチャーの場所に投げられません。

投げることができる球速にもよりますが、2塁ベースの近くからキャッチャーに向かって投げても大きく左右にぶれないようなフォームが出来上がれば完璧です。

まとめ

この記事ではソフトボールのツーステップ投法のメリット・デメリットと習得のための練習方法をご紹介しました。私個人としてはツーステップ投法はかなり身に着ける価値のある技術だと思っています。デメリットは多いですが、得られるスピードはそれを上回る価値があります。ぜひたくさん練習して、ツーステップ投法をマスターしてみてください。

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